"ネバオンサンデ"








「はい」

「お、スコール?」

「…あんたか、何の用だ?」

「いきなりそれかよ折角電話し」

「悪いが忙しい。用がないなら後にしてくれ」

「うっわ、冷てぇー」

「……あんたと喋ってる暇はない。切るぞ」

「どわ!待て待て!あー、日曜空いてるか?」

「予定を聞いてどうするんだ?」

「どーするって決まってんだろーがデートだよデ・エ・ト!!」

「…………サイファー。毎日毎日電話で同じ事を言わせるな。
 俺は、忙しいんだ。SeeDの戦闘訓練して派遣割り振って経理もやってるんだ。
 悪いがデートしている暇はない」

「お前な…そればっかじゃねーかよ。卒業してからこっち何回会ったか数えられるぞ俺は」

「…とにかく、日曜はダメだ」

「月曜は?」

「仕事だ」

「んじゃ火曜」

「仕事」

「…………」

「あ、待て、…土曜の午後なら少し空いてる」

「お、マジ!?どうするよ、俺がそっち行くか?」

「そうだな……。……いや、サイファー、今日は特別に忙しかったんだ。切るぞ」

「あぁ!?」

「サイファー、キスティスとシュウがうるさいから今は話せない、後でもう一度かけてくれ。…じゃあな」

「了ー解」










































「…はい」

「俺」

「あ…あんたか。何だ?」

「昨日は楽しいデートをどうも」

「ああ」

「ところでさっきキスティスから聞いたんだがよ、お前今日オフだったんだって?」

「え、あ…」

「てめぇ、嘘はバレねぇように吐け。何で隠してたんだよ、オフ」

「…あんたに説明してる暇はない」

「"忙しいから"ってか?いい加減そのセリフ聞き飽きてんだよこっちは」

「……嘘じゃない。最近、本当に忙しくて…
 身体を休めたかったんだ。隠してたわけじゃない…」

「…………」

「…サイファー?…怒ってるのか?」

「……怒ってたけど忘れた。んなしおらしい声聞かされちまったらなぁ?」

「…アンタは…」

「くっくっ……で?どだ、ちゃんと休めたのか?」

「ああ、溶ける程寝た」

「よしよし。……ところで、だ。今度の日曜」

「日曜はダメだ」

「ああ!?またかよ!来週は?」

「残念ながら仕事だ」

「その次」

「…仕事」

「てめぇな…俺だって休み取んの楽じゃねぇんだぞ…」

「運が悪かったな…あ、土曜日の午後なら少しだけ空いてるぞ」

「またかよ…噛み合わねぇなオイ」

「いいだろ、会えるだけ。……じゃ、土曜日に」

「だ、待て!休みなんだからもっと話せんだろ?」

「今思い出したんだが、俺は今特に忙しい」

「あ?」

「電話がかかってくる直前まであんたのことを考えてたから心臓と脳内が忙しすぎて今は電話じゃ話せない」

「………」

「サイファー?」

「スコール、お前可愛すぎ」

「…うるさい…。これ以上あんたと話してると頭がおかしくなりそうだ」

「じゃ、切るか?」

「……………」

「……………」

「……切らないでくれ」

「がー!!お前どーしてそんな声出すかなもう!
 俺の方が頭おかしくなるっての!」

「そんな声って…」

「お前可愛い。どこをどー取っても可愛い。マジ可愛いぞこの野郎」

「……やっぱり切る」

「おあ!?」

「可愛いって言うなっていつも言ってるだろ!切る!!」

「おい待て!待てスコー…」

「サイファー」

「ル…って、あ?」








「明日も、必ずかけろよ」




















「………了ー解」









































2002.05.25


タイトルは「Never on Sunday」を崩したものです。

その邦名の歌をまんま置き換え…すいませんズル技です(死)
ええ、カラオケで歌って下さい(笑)
しかし古い歌です…。

本当はカンバセにしようと思っていたのですが、途中で断念…
長くなりすぎました。
ので、本当に会話部のみです。はひー…。

実はこれもサイト開設前から形にしようと思っていたものでした。





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